2015年9月24日木曜日

二十四の涙


ツアーとケーキ。

冬のことを考え出す秋。
恋の唄に夢中でいるだけではいけない。
好きなことをやりながら、好きな人を守れるなら、何も問題はない。

つまり、問題は尽きない。いつまでも変わらないものなどない。
「執着せずに愛する」(『ダライ・ラマに恋して』たかのてるこさん)のは難しい。

たらればなんて、意味がないけれど、ぼくが夏も思いっきり現場に出れていれば。
大事にすべきものを、ぼくは間違えていたのかもしれない。

これからの話を冴えない調子で終えてから、ひとりで炭火豚丼を食べに。
店には三味線をつまびく17歳がいて、旅人のリクエストに応じていた。民謡では優勝したこともあるとか何とか。
「日本中どこにでも民謡はあるけれど、東京だけ、ない」と言われ、ドキッとした。
畳み掛けるようにとある旅人は「東京には、何にもない」と囃した。

ならば教えてほしい。
何にもないところから生まれて、育った俺は、では、一体何なんだ。

本当の東京者ではないであろう人に東京の文句を言われることほど腹立たしいこともない。黙ってやりとりを聞くでもなく聞き流す。
その土地の文句を言っていいのは、そこに生まれ、育った人だけの特権だ。


photo by ぶっちー。

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