2015年1月31日土曜日

氷濤まつり2015開幕


続く夜勤明けない日々の中、凄まじい作業量を死ぬ気でどうにかこなして、まあ死にはしなかったけれど、新たなネタがいくつも生まれたり、静かに苛立ったり本気で泣きかけたりと…まあ辛くなればなるほどに人間の本質が滲み出てくるわけで。

大事なのは、しんどいときに何をするか、できるか。
仮に今はできないとしても、何をしたいか。

ぼくは困っている人がいたら助けたい。

尊敬や失望、共感と軽蔑、発見と喜び、疲労とあらゆる欲求、様々な思いを胸に抱きながら、昨日は無事プレオープン。
平日ながら、予想以上に人がいる。

常連さんらしい方から「思ったよりきれいだった!」と声を掛けられる。
不安定な天気で氷のつきを心配してくれていたのだな、と。

シフト的にぼくの明けない夜勤デイズのピークは今。この土日を笑いながら乗り越えるのだ。…が、日曜日は大荒れか?



2015年1月27日火曜日

どの仕事も等しく尊い。等しく。

今日も何でもないように19時まで。

我慢するべきこと、我慢すべきでないこと。
この二つの見極めはなかなかに重要ではないか、と。


(↑農家のたくちゃんが余り物から制作した机。壊れた脚立の足。)

K点を越え、思考回路も握力もなくなり、ささくれだっていく心。
日増しに顔色が悪くなっていく先輩方。見ていられないので、難解すぎて理解され難いユーモアセンスでもってどうにかこうにか笑ってもらう。

様々な職種を経験してきたお調子者に問う。
「ねえ、⭕⭕さん。ぼくは他の仕事をあまり知らないからよく分からないけれど、
どんな仕事もそれぞれに大変だと思うけれど、
この仕事は、かなり苛酷ってことでいいのかな?」

『はい、いいと思います。』


今だけでなく今までもずっとふとしたときに浮かんできた疑問。

何のために頑張るのだろう。何で頑張っているのだろう。

簡単に言うならお金ということになるのだろうけれど、ぼくはお金のためだけなら今の暮らしを選んでいない。

頑張らないとやり過ごせない場所に身を置いて、本気を引き出してくれる環境にいれば、自分の本質が高まるとでも思っているのか、答えはよく分からないけれど。
いつでもぼくは、生きている実感、生かされている感謝の気持ちをこの手に感じていたいのだろう。
何でもある風を装うのが得意な上っ面だけのはりぼての街中にぼくはそれを感じられなかったのだろう。

苛酷かどうかは別として、どの仕事も等しく尊い。等しく。
どんな人も等しく尊い。等しく。

人と人との間にある見えないものにどれだけテンションをかけられるか。それが今現在のぼくが思う「強さ」。らぶあんどぴーす。べいびーあんどぴーす。


2015年1月25日日曜日

三日月居残りナイト

メガネ、ぼろぼろ。思ひ出、ぽろぽろ。


あたたかすぎる。日中まさかのプラス3℃。せっかく付いた氷なのに。太陽のお陰でヘドロのように泥々なところも。
急ピッチで少人数チームプレイ。

夜勤明けない二人の顔にはダメージがくっきり残っていた。
明けない一日は異様に長い。

仕事終了は大体17時。
親方が口にしたのは「帰ってください」ではなく、「余力ある人は居残りをお願いします。すべり台を滑れるようにしたい。」

余力のある人はいない。
少し間を置いてから『だいじょぶです!』

夜勤明けずに働いた二人を帰し、一息いれたらみんなですべり台へ。
重機の音をBGMに、たまに馬鹿な声を上げつつ仕上げていく。
どんなときも、「とにかく笑えれば」どうにかなるはずだから。

氷を削りながら同時に身も削られて、最後に残る高尚なるものなんざ、愚かな人類、ヒトごときに、はて発現するのだろうか。
あるとすればそれは一体何だろう。
多分、答えの見当はついている。






ぼくの夜勤はピンク色の空


ピンク色の空、つまり、雪。
昨日もドカ雪。氷濤会場に、雪はいらない。

正月休みが終わってからは、夜勤が始まり、まつり終了までの約二ヶ月、完休がなくなる。
週に一度は道内どこそこで暴風雪警報。気温も高くて春さながら。
作業を進ませたくても顔の痛い気温、風が吹いてくれないため満足な放水ができない。バリバリに凍るはずのカッパもシャーベット状のシャリシャリ止まり。
開幕日は決まっている。自然、諦め、決断、無理をせざるを得ない。

昨日からは、まつり開幕に帳尻を合わすべく夜勤明け休み返上。
まつり開幕までの夜勤担当者は丸二日仕事場にいることになる。(まつり中も週末担当夜勤組は同じく丸二日勤務)蓄積されていくばかり、抜けない疲労感。吹っ飛ぶ理性。
そんなわけで、ただ今、二週間近くの連勤真っ只中。
身体が壊れるが先か、新たな境地が発掘されるが先か。…まあ既に壊れている人(身体、精神)も多々いるのだが。

どんな状況でも、笑いは絶えない、絶やさないのが氷濤マン。

トータス松本は言っている。
「とにかく笑えれば」

苦しいとき、しんどいとき、楽しいとき、
心を強く揺さぶられるときに思い浮かぶことより確かなものはない。








2015年1月16日金曜日

氷像縮小~冬靴談義に花咲かす


思うように気温が下がらないため、いくつかの氷像の丈を泣く泣く詰めることに。足場も凍っているため慎重に慎重に。

ここ数日、日中プラス気温のため、放水かなわず。


こちらはまつり中に履いているソレルのカリブー。
オイルを塗り込む前と後。こうも違うか。育てがいのあるtheソレルカラー。
ずっと憧れていたのだが、こいつが役立つ環境に身を置く機会がなくて手を出せずにいたのです。

激しく身体を動かさずに外にいると冷えるけれど、こいつがあれば足元あたたかにっこにこ。

先日札幌に出たら、不必要な場所で使われていて少々腹立たしかった。
道具を生かすも殺すも使い用。

2015年1月15日木曜日

ナイトミュージアムもおののく氷濤まつり準備中会場


わずか12人の氷濤マンたちの寝床からの景色。

カラフルなまつり本番の夜もいいけれど、個人的には今現在の作業灯もまたいとをかし、かな。

シンプルな光は氷の…ありのまま(言ってしまった)の美しさを引き立たせる。

カモン、氷の女王。

2015年1月14日水曜日

気温よ下がれ、風よ吹け


ただ今、夜勤、待機中。


日中最高気温4℃。

…春か!

今季も除雪隊長として(あくまで自称)暇を見つければ容赦なく除雪。
花火船もポンプ桟橋もぼくの敵ではないのだ。

単調な肉体労働は、思考整理にうってつけ。
ぼくは人も好きだが、多分同じくらい一人も好き。

というか、そんなことより、カモン、寒波。

2015年1月13日火曜日

第三回ラノベプロジェクト~スツール制作とマイインパクト

(2014年10月7日執筆)

さてさて、ついにラノベプロジェクト(tumblr)も、最終回を迎えました。



ここまでの座学、ホームセンター遠足で得た知識を活かして、小さなかわいいイスを制作するの巻です。

制作の主役は、写真右の「インパクトドライバー」。

え、これ?ぼくのですよ。
前回のホームセンター遠足の数日後に、やっちゃいましたよ。
念願のマイインパクトは、店員さんに訝しがられながらもそんなことはお構いなしに悩んだ末に【RYOBI BID-1415】(14.4V、1500mAh)となりました。


写真は、RYOBIHPより。


電池がダメになっても本体はそう簡単には壊れないので、12V(DIY程度ならこれで十分)よりパワーがあり、ちょいと軽量版であるこちらをえいやと。

makitaを考えて店に行ったのですが、RYOBIの他にない細身グリップがぼくの心を鷲掴み。これは軽いし、使い勝手がよさそうです。

これで、夢の国・ホームセンターにいく度にインパクトコーナーでよだれを垂らす儀式にもおさらばです。

さてさて、それでは本題です。



顔を付き合わせる回数が増えていく度に、場の雰囲気も和やかになっていく。



まずは、木表・木裏や組み合わせ等の確認をしてから、墨出し(印をつけること)開始。
「墨出し」という大工的専門用語は、昔は鉛筆がないので墨で印をつけていたのでその名残だそうです。

直角がとれたり、まとめて墨出しができたりと「差し金」の便利な使い方に唸りつつ(数日後ホーマックにて入手)、端から何センチ、下から何センチと下穴を開ける場所を決めていく。

‥む、むむむ。

よきも悪きもアバウトな適当人間であるぼくは「測る」という工程を重要視したことがない。
思い返すとここが最も難儀な作業であったように思う。

が、細部にこだわることが、完成品の美しさにつながるという宮大工さんの話も既に聞いて感銘を受けていたので、素直にビシッと墨出しをした。




スツールのパーツは三つ。これ↑は[足】。

大事なのは、ダンドリ。
墨出しなら、墨出し。下穴開けなら下穴開けという様に同じ工程はまとめて行うことで無駄を省く。



↑【枠】。


同じものを同じ空間で同時につくる。
みんなでやると何より、楽しいのです。


【足】、【枠】、【天板】、完成。
地味な作業も終わり、ここからラストスパートで一気に盛り上がり、これらを組み合わせて固定していきます。


【枠】と【天板】がくっつきました。



完成記念の集合写真。どんなもんじゃい!



何に使えるかな~と構想を得るため、ツアーにも持ち込んでみたり。

まあ、かわいくてかわいくて。



いつかの木材屋さんで手に入れた「蜜蝋ワックス」で仕上げることにしましたとさ。

ラノベプロジェクトは三回で終了ですが、今後も何だか面白くつながっていけそうな予感。






2015年1月9日金曜日

初夜勤は除雪まつり

放水作業の肝は、気温と風。
気温は低ければ低いほど良く、0℃以上だと氷を解かしてしまう。
カヌーだと無風が最高だが、放水時に無風だと低気温でも氷の付きが悪くなる。

では、放水作業中の大敵は?




正解は、雪。

ここのまつりは、雪ではなく氷が主役。
支笏湖の水質は日本一。その水が凍るとピュアなラムネのような天然氷ができる。
降ってくる雪が凍ると、氷は白くなってしまう。
ぼくらが見せたいのは、白い氷ではなくラムネ色の、支笏の氷。

雪が降ったら、ひたすら除雪。あの手この手で除雪。


昨夜は降りやまない雪。気温もさして下がらず、風も弱い。
放水すると、今まで付いた氷が溶けるか、降りしきる雪が表面で固まり二枚氷(叩いて割る手間がある)になるかもしれない。

ということで、ひたすら除雪。
ぼくの班のベテラン夜勤リーダーは、泊まりで放水しないのは初めての経験だとか。





2015年1月7日水曜日

一夜明けたら猛吹雪


地域に根差した消防団員の多い氷濤制作人。
消防団員の欠けた少人数モードの午前中は、日中マイナス8℃。
ここ2日ほど無風だった風もびゅんびゅん西風。

写真は、凍った車の窓ガラスにかける魔法。急いでいるときにカリカリしている時間はないのだ。

見回りを開始するや否や、
脚立は妖怪になり、つるっぱしで氷の塊と格闘。
蛇口は壊れるわ、ホースやノズルが凍りつくわと、てんやわんやで消耗著しい半日。
いつもより時間も押しながら、なんとか終了し、なりちゃんの鱈汁であたたまる。

午後からは全員集合で、再び見回り。
あれ、本管(各氷像に水を送る大元の大事な管)が凍った?
さっき復旧したはずなのにどゆこっちゃ。

午前中、復旧作業のために一時的に閉めた蛇口の栓を開け忘れたようで、あわや一大事寸前のところまでいきました。
「木を見て森を見ず」ではありませんが、ぺーぺーのぼくもそれなりに「木」は見えてきた気はするのでこれからは、見る余裕のなかった「森」を意識していかねば、と。
何にしても少々人に頼りすぎているなあ、と。
具体的な作業として分からないことは一人で試行錯誤するのは無駄が多いのでベテラン勢に聞いてから動くので間違いないのですが、もう少し根幹の部分を自分の頭で考えないといけないようです。

夜勤も始まり、疲れがどんどんたまっていく時期。
注意力散漫になり、通常時であればありえないミスが起こります。
要点、押さえどころは外さないように、優先事項の整理をせねば、…あ、そう考えると仕事は人生のようであるな、と超視野狭窄型客観性度外視アンバランス人間は今日もこうしてひとつ学ぶのだった。

2015年1月6日火曜日

厳冬期であるはずの一月に雨

今日は湿り雪、みぞれ、雨に打たれ消耗しながらの作業。
看板やら何やらの運搬、売店前の手間のかかる足場作りやら。
気温が下がらないため今夜も夜勤なし。


写真は珍しく入ったコンビニで買った一冊。
カレーよりハヤシライスなぼくが「また食べたい!」と思った長沼のカレー屋さんも載っていました。

2015年1月5日月曜日

夜勤デビュー、ならず

本日、気温が高すぎる(東京なら極寒の0℃ですが)ため日中、放水ならず。当番であったはずの夜の番も今日はなし。

汗をかきながらひたすら氷の通路内のつらら落とし&運搬。
ヘルメットが役に立ちまくり、気分は炭坑夫さながらなのでした。



写真は、今年の骨組み制作時に活躍してくれた安全靴。かつてバイク通勤にと頂いた品です。

ありがとー、恵庭のおじさん!

2015年1月4日日曜日

最も苛酷?な放水シーズンイン

久々、氷濤マンズ、ほぼ全員集合。
日中には夜勤組の寝床、ストーブ等も整い、今夜から三班交代の夜勤が始まりました。
カッパやメガネ、ヘルメット、あらゆるものを凍らせながら、ぼこぼこの足場に難儀しつつ、ひたすら氷を厚くしていきます。

体力、精神の限界をここから何度も越えていくわけで、誤魔化せない人間性があらわになり、化けの皮なんてかぶっていられなくなるはずでして。
ここからまつりが終わるまでに様々な人間臭~い物語が生まれていくのです。

氷濤の魅力は、まつりに関わる「人」自身だと、二年目のペーペーは思います。

お祭り開始は1月30日。

2015年1月3日土曜日

正月は滑るもんじゃない

正月休みの制作物1。
2日ほどあたたかい場所で菌に頑張ってもらい、自家製カスピ海ヨーグルト制作、成功。
これに、これまた自家製あんこをのせてニタニタ食べてやるのだ。
フジッコさん、ありがとー!


北広島ダイナスティスキーリゾート(四時間1700円)&さっぽろばんけいスキー場(二時間2600円)へ。

どちらも朝イチささっと作戦だが、ぼくが満足する頃には、人、人、人。まあ土日ならこんなもん?
リフトに大人しく並ぶという忍耐力がぼくには備わっていない。なんしか、諦めが肝心だ。

色々なスキー場に行っては、ああだこうだ比較を重ね、自分にハマる場所探し。
斜度やビッグマウンテンも大事だが、それより何より、ぼかあ人がいなければいいのだな、と。
楽しい記憶は大体、独り占めをしているときだ。

よく接客業やっているよなあ。まあ人と人ごみは違うか。


2015年1月1日木曜日

元旦出勤、たこ焼きぱーちー


明けました、2015。

少人数で交代制出勤中の氷濤制作。ぼくの出番は今日でした。

人が休んでいるときに働くというのは、嫌いではない。人が働いているときに遊べる(はずだ)から。


白い季節に見ると半ば信じられない緑の季節の写真でご挨拶がてら。
2014年7月、とある水の上にて。
今年もいっちょ、よろしくっす。

コロコロ変わる風向きに翻弄されつつ放水角度をいじくったり、凍りついた脚立をハンマーでこれでもかと叩いたり、いらない支えを外したりホースを付け替えたりなんだかんだで気付けばお昼。

お茶目な制作部長が予告通りにたこ焼き器やら材料一式持ってきてくれたので、三人で食べまくってやりました。

ごっつあんです!

人生いろいろ、お正月もいろいろ。飲んで食って寝ているよりずっと健全だよなあと、誰に言うでもなく思う年初めなのでした。