2013年1月17日木曜日

『深夜特急4 シルクロード』


★ユーラシア大陸横断の旅もそろそろ半分以上。

旅の終わりをうっすらと意識し始めた26歳の沢木耕太郎。


以下本文より‥

長く旅を続けているうちにすべてのことが曖昧になってきてしまうのだ。黒か白か、善か悪かがわからなくなってくる。何かはっきりしたことを言える自信がなくなってくる。憎悪や嫌悪すら希薄になってくる。



★日中、三浦豪太さんを見かけた。
三浦雄一郎さん(本に感化された時期がある)もいるようだったが、ワンアクションを起こせなかった。起こせなかったというか、起こさなかった。
何もできなかったのに、無念とも思っていない自分に危機感が募る。『深夜特急』に同じく、長旅で感覚が麻痺しているようだ。リンクしないでいいってのに。旅といってもどこからが旅でどこまでが旅かも知れない。終わらせる気もないのかもしれない。
何にせよ、人への興味を失った僕に残るものは何もない。危うすぎる。
場所を変えないと即廃人だ。場所さえ変えればどうにかなるだけマシか。

世間知らずな僕は、アポなしで会社に伺うのは迷惑ということを学んだ。直接、顔を合わせることを重視することが、いつでも正解ではないようだ。

旅立ちに備えて、カブのオイル交換をした。危うくエンジンが焼き付く寸前だった。

★調子が出ないので、詩というか、言葉遊びというか、まあ、僕は「ヘンな唄」と表現しているんだけれど、そんなんを一つ、初めてここで晒します。
四年前ふられた彼女に、一年ぶりくらいに会った後につくった唄。フィクションとノンフィクション、夢と現実の狭間よりお届け。

2012.12.10【なされるがまんま】

さりげなく、打算的


あっという間に近づいて、
気ままに離れた

寄せては返す波

引力を、つなぎとめる術なんか知らないよ

笑って、君は自由だ

立ちすくみ続けた僕は、なんて愚かだろう

寄せるなよ、波

返すなよ、あほ

寄せたなら、返すなよ

返るなら、寄せるなよ


当たり前だと信じたものも、いつ離れるかしれない

Caravan「一瞬の重なり合いが永遠ということを知った」

確かなことなんてなかったのに、いつしか始まっていた勘違い

馴れてはいけない慣れだった

今さら、寄せられても困るけれど、寄る気もないはずだけど、
実のところ、未だに、波長を簡単に乱し、高鳴る馬鹿がいる

ああ、お月さん、お月さん
愚かな僕を照らさないで


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